今が狙い目 医療事務の仕事
景気が不安定なこの頃、気なるのは将来の生活のことです。長く現役を続けられる仕事を手に入れたい、そんな切実な思いを胸に転職を考える方が増えています。特に女性にとって、長く続けられる仕事を見つけることは、そう簡単ではありません。女性が働ける環境は、結婚・出産という人生のイベントによって大きく変化する可能性が高いですし、女性が求められる職種には、経費削減の面からも、専門性やスキルより年齢の低さが有利になるような仕事も少なくありません。そんな条件の中で、医療事務の仕事は、女性でも長く活躍できる職として人気が高いものです。
医療現場の専門職である医療事務は、あらゆる医療機関に必要な人材です。高齢化が進む社会では、様々な形態の医療機関が誕生し、その数も増える一方で、医療現場では常に人手が不足しているのが現状です。なかなか安定した仕事が見つけにくい今、将来性のある医療事務の仕事は、狙い目です。
医療事務の仕事内容
医療機関での仕事と聞くと、なんだか敷居が高そうなイメージですが、医療事務の仕事って、いったいどんなものなのでしょうか。医療事務の仕事内容を大きくとらえると、医療機関の中で診察・診療以外の部分における事務全般です。
一般的な事務との大きな違いは、「診療報酬請求業務(レセプト業務)」と呼ばれる特殊な業務があることです。レセプトとは、日々の診療費を計算したものがまとめられた書類です。医療費の大部分は、各種保険で賄われるため、医療機関は報酬を得るために、決められた書式で期日までに関係機関に請求を出すわけです。この請求のための計算・書類作成業務が、一番の仕事となります。
レセプトを手書きしていた時代は、高い専門知識が要求されたレセプト業務ですが、現在は専用ソフトがあるので、業務としてはプリントアウトされたレセプトに間違いがないかの確認がメインとなっています。自動化されてもそれなりの知識は必要となりますが、まずはコンピューターの操作ができれば大丈夫。未経験でもトライしやすい環境になってきました。
医療事務に求められるキャラクター
「事務」というと机に向かう仕事のイメージが強いですが、医療事務の内容はもう少し幅が広がります。受付や会計で患者さんとのやり取りを行うのも、医療事務の仕事のひとつ。不安いっぱいで医療機関を訪れる患者さんに対して、笑顔で優しく適切な対応が取れることが大切です。
また、カルテの管理を行うのも医療事務員の仕事。診療の場にいる医師から、患者さんの記録であるカルテを預かる訳ですから、いわば医師と患者さんの間をつなぐ橋渡しの役目を見えない部分で担っているともいえます。診療業務には係わらない医療事務ですが、医師や看護師と連携して仕事をしているという自覚を持って働かなければなりません。
医療事務として求められるスキルの中でも、コミュニケーション能力はとても重要。外の患者さんからも、内の医師・看護師たちからも、信頼を得られる人材であることが、医療事務員の務めです。でもこれは医療事務に限ったことではありませんね。これまで一般企業でしか働いたことがなくても、社会人として培った対応能力をさらに伸ばしていけばいいわけです。医療とは全くかけ離れた業界であるサービス・接客業の経験なども、存分に活かせる仕事といえます。
女性に人気の医療事務 その訳は?
女性に人気の高い医療事務の仕事。その訳は、女性の仕事選びを難しくする要因が、医療事務に関してはほとんどなく、むしろ女性であるメリットが活かしやすいところにありそうです。具体的な利点をいくつかあげてみましょう。
・年齢制限よりも実務経験重視というところが多いので、結婚や出産後の復職のチャンスを得やすい。
・日本全国、医療機関のある場所どこにでも就職のチャンスがある。結婚にともなう転居やUターンしての職探しでも困らない。
・医療機関の診療時間は午前・午後・夕方・夜間など様々なパターンがあるため、時間の融通がきく。フルタイムのほか、半日勤務や夜間・休日のみなど、自分の都合にあった働き方を選びやすい。職探しが難しくなりがちな子育て中の女性でも、医療事務の仕事であれば探しやすい。
いかがでしょうか。実際に、復職をしたくても自分に合う条件で働ける場所がないとあきらめている女性は多いと思いますが、医療事務ならではの働き方を利用すれば、チャンスが大きく広がりそうですね。
医療事務 未経験からの仕事探しとスキルアップイメージ
医療関係での経験がある方、医療事務の資格を持っている方であれば、身近な医療機関で求人している場所がないかあたったり、つてを頼むこともできますが、全くの未経験で医療事務の仕事を得るにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは、医療関係に強い求人サイトの力を借りるのが一番でしょう。おすすめはカイゴジョブ。医療・介護現場の求人情報専門のサイトです。仕事をしたいエリアを全国から選んで、求人情報の検索ができます。まずは、どんな現場での仕事があるのか、気軽にのぞいてみるところから始めてみましょう。
医療事務は、医療現場での専門職です。業務経験を積むほど専門スキルがあげることができる仕事です。スキルを客観的に認定してもらえる資格も多数あります。基礎的なレセプト業務能力を認定する資格から、スキルアップ系の医療秘書認定資格や、診療情報管理士という新しい資格も誕生しています。また、歯科や調剤薬局専門の請求業務資格もあり、自分にあった道でのスキルアップを目指すことができます。
いつまでも生き生きと自分らしく働きたい、そんな前向きな人にとって、医療事務の仕事はまさに天職となるのではないでしょうか。